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目次
  • ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)とは?
  • 市場集中度が高い例
  • 市場集中度が低い例
  • HHI最大値
  • HHI最小値
  • HHIの範囲
  • HHIの計算例
  • HHIはどこで採用されているか
  • 日本の公正取引委員会
  • どのくらいのHHIだと市場集中度が高いとされるか
  • HHIの性質上の注意点とは?
  • 市場の画定が難しい
  • 市場を細分化すると実質的に独占に近い状況もある
  • まとめ
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皇帝ペンギンブログ

2021/11/16 (更新日:2023/08/07)

ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)について解説。

Categories > 経済学
ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)って何?分かりやすく解説してほしいな。

この記事はこの様な方へ向けて書いています。

この記事で得られる知識

  • ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)の意味
  • HHIの計算例
  • HHIはどこで採用されているか
  • HHIの性質の注意点
  • HHIのあまり知られていない使い方

では内容へ入ります。

ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)とは?

HHIの意味
ハーフィンダール・ハーシュマン指数(HHI)とは、ある分野の寡占度合いや競争状態、計るための一つの指標です。

それぞれの企業の市場シェア率を2乗して合計したものがHHIです。

独占状態、寡占状態のことを「市場集中度が高い」と表現したりします。

市場集中度が高い例

市場集中度が高い例を計算します。

例えば、市場には3社が存在して、それぞれの市場シェア率が30%、30%、40%だとしてHHIの計算すると。

HHI =(30)^2 + (30)^2 + (40)^2 = 3400 -①

となります。

市場集中度が低い例

逆に市場集中度が低い例を計算してみます。

例えば、市場には10社が存在して、それぞれの市場シェア率が10%だとしてHHIの計算すると。

HHI = (10)^2 + (10)^2 +~ = 1000

となり、HHI①よりも低いことが確認できます。

HHI最大値

HHIの最大値は、1社の完全なる独占状態を表すので、

HHI = (100)^2 = 10000 ー②

となり、HHIの最大値は10000です。

HHI最小値

シェア率が0の会社しか存在しない場合は、市場が存在しないことを意味するのでHHIは0にはなりません。

よって、HHIの最小値は0より大きい数値です。

HHI > 0 ー③

HHIの範囲

②,③より、

0 < HHI < 10000

となります。

0に近いほど、市場集中度は低くなり、1万に近いほど市場集中度は高くなります。

HHIの計算例

HHIの計算例を紹介します。

通常のHHIを計算する方法は上述した通りですが、「等規模換算企業数」を計算する方法があります。

例えば、市場には3社が存在して、それぞれの市場シェア率が30%、30%、40%だとHHIは3400ですが、この市場集中度はシェア率が同じくらいの企業が何社で競争している市場なのか?を計算する方法です。

HHIの逆数に1万をかけます。

(1/3400) * 10000 = 2.94

よって、「2.94社の同じくらいの規模の企業が競争している市場」であると言い換えることができる、ということですね。

HHIを「等規模換算企業数」に変換することで、競争具合がイメージしやすくなるかもしれませんね。

HHIはどこで採用されているか

HHIはどこで採用されているかという話しですね。実際の社会でHHIは使われていたりします。

日本の公正取引委員会

日本の公正取引委員会の「企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針」のなかでHHIが企業の合併を許可する指標の一つとして用いられています。

企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針

どのくらいのHHIだと市場集中度が高いとされるか

HHIを比べて「こっちの方が市場集中度が高い」などとは言えますが、調べたい分野の市場のHHIが「HHIが3400とかHHIが1000だとか」分かったところで、それってどうなの?という疑問が残ると思います。

日本の「公正取引委員会」「アメリカ司法省反トラスト局及び連邦取引委員会」では1800以上を高集中、1000以下を非集中産業と分類しています。参考までに。

HHIの性質上の注意点とは?

HHIは完璧なものではなく、注意点があります。

HHIの注意点

  • 市場の画定が難しい
  • 市場を細分化すると実質的に独占に近い状況もある

などが挙げられます。

市場の画定が難しい

「市場の範囲をどこまでにするのか」によってHHIは変わりますし、それが大切なので一概に「この分野のHHI」と一つに決まるものではない点が挙げられます。

なので、上述した日本の公正取引委員会の「企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針」も指標の一つとしてHHIを採用していますが、個別に様々な条件を考慮に入れて合併や統合などを許可しています。

なお,上記の基準に該当しない場合であっても,直ちに競争を実質的に制限することとなるものではなく個々の事案ごとに判断されることとなるが,過去の事例に照らせば,企業結合後のHHIが2,500以下であり,かつ,企業結合後の当事会社グループの市場シェアが35%以下の場合には,競争を実質的に制限することとなるおそれは小さいと通常考えられる。

出典:企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針

市場を細分化すると実質的に独占に近い状況もある

上述した「市場の画定が難しい」とほぼ同じ話になってしまいますが、もう一つ挙げます。

例えば、同じ様な「車を作る会社」という括りをしたとしても、「乗用車を作る会社」「トラックなどを作る会社」だと実質的には別分野と捉えることもできます。

なので、細分化した市場での独占、寡占状態までは把握できない点があるのでHHIの他にも様々なことを総合的に判断して、その市場の競争状態を考えた方がいいという注意点です。

まとめ

HHIの計算は、「市場シェア率を二乗して合計したもの」。

HHIの等規模換算企業数への変換方法は「HHIの逆数×1万」。

この記事ではHHIについて記述しました。

この知識が何かに役立てば幸いです。

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