コストプラス法とは?メリットとデメリットも合わせて解説
この記事ではこの様な疑問にお答えします。
すぐに読み終わる文字数(約2700文字)なので、ぜひ最後までお読み下さい。
コストプラス法とは価格戦略のひとつ
コストプラス法とは価格戦略のひとつです。(コストプラスプライシングとも呼ばれてます!)
広く知られている手法の一つだと思いますし、やり方もシンプルです。
「利点」がいくつか存在するので上手い使い方をすれば、よりよい価格戦略の立案に一役買うと思います。
具体的にコストプラス法とは?
製品やサービスの価格を「コストに利益を追加して決定する」価格決定方法です。
この様に、かかった費用から計算して価格を決定する手法のことです。
ルールの例
何らかのルールでコストに利益を乗せるのですが、その例を上げます。
- 一律の%
- 一律の金額
よく「六6掛け」などの単語を耳にすると思いますが、それは原価60%を表しています。
もしくは、一律に同じ金額の利益が出るように設定するパターンがあります。
この設定方法のメリットは費用が多くかかっても利益が変わらないので「少しくらい無駄に費用がかかってもいいか!利益増えるし!」となりづらいことですね。発注者側はこの視点も持つといいかもしれません!
価格戦略の中での位置付け
価格戦略は下記の3つに分類されます。
- コスト志向型価格設定
- 需要志向型価格設定
- 競争志向型価格設定
コストプラス法は、その中で「コスト志向型価格設定」に分類されます。
価格を考える上で大切だと言われている、「コスト(費用)」「需要(ニーズ)」「競争」この中の「どれを重要視して価格を設定するのか」で分かれているんですね。
あれが良くてこれは悪いとかではなく、それぞれにメリット・デメリットが存在します!
価格戦略を知ることの重要性
価格戦略を学ぶことはとても重要だと思います。
なぜなら、どんな業種でも「価格」という概念はついてくるからです。(例外はあるかもですが基本的にです!)
例えば、建設業で培った技術力を他の業界では活かすのは少し難しいかもしれません。(僕は建設業の技術を知らないですが。知識不足ですみません。)
ですが、新しい業界で起業する、もしくは転職する場面でも「価格」の概念はどの業種も共通して存在すると思うので、汎用性の高さという観点で考えると優れていると思います。
知識の活かし場所が多いジャンルだと思います。
価格戦略の破壊力
「価格戦略がどれくらいの影響力を持つのか?」という観点から記述します。
例えば、月額1000円のサービスが10%の値上げを行ったとします。とすると1100円です。たかが100円と思うかもしれませんが、顧客数が1万人だとすると、売上は100万円変わってきます。
また逆もしかりです。ライバルが値下げしたからって、こちらも値下げすると、少し値下げするだけで売上が大きく変化することもあるので、顧客数、販売数が増えれば増えるほど慎重に価格を設定するべきす。
コストプラス法のメリット
コストプラス法のメリットを紹介します!
- 売れれば確実に利益がでる
- 素早く価格設定できる
この2点が大きなメリットだと思います。
どの様な場面で有効なのかも記述します。
コストが不明な場合
コストプラス法(コストプラスプライシング)はかかるコストが不明な場合に有効です。
例えば、システム開発、建設業ではコストが事前に把握しづらいです。
基本的にシステム開発や建設などはその仕事ごとに内容がことなってくると思うので、見積もりは可能ですが、事前に金額を決定するのが難しいです。
そんな時に有効なのが、「かかったコストに10%の利益を頂く」というような契約を交わすことです。これは立派なコストプラス法(コストプラスプライシング)だと思います。
なので、請け負う側はコストが分からないと受注しづらいですが、この契約なら確実に利益を確保できます。
かかるリソースが低い
とにかく時間をかけたくない場面で使うことができます。
一律に原価の10%の利益を確保すると決めておけば、素早く価格設定できます。
市場のニーズ、競合他社などを考慮に入れると、その分時間がかかってしまいます。ですが、素早く価格を決定すると、余った時間を他の業務に当てられます。
例えば、フリーランスの方々などが「この仕事は長く続ける気がない」この様に考えている場合など、手軽に素早く価格決定すると、余った時間を他のビジネスの構築などに割くことができます。
コストプラス法のデメリット
コストプラス法のデメリットも存在するので、紹介しますね!
- そもそも売れるか分からない
- 無駄にコストが高くなる可能性がある
この2点かなと思いますね。
価格戦略の中で基本的に優れてない
売れたら確実に利益がでますが、「そもそも売るのが難しい」です。
これを言ったらおしまいかもしれませんが、価格戦略の中で「使える場面が極めて少ない」と言えます。
上述した有効活用できる場面を除けばあまり良い戦略とは言えません。
モノが圧倒的に不足していた時代は基本的に何でも売れたかもしれませんが、今の日本はモノが溢れていて消費者の目も肥えています。
競争が激しい中ではどうしても、市場・顧客、競合他社の分析が欠かせません。その点で言うと、様々な点が抜け落ちた価格設定方法ですね。(もちろんメリットもあるからね!笑笑でぃすってないよ)
発注者側からしたら少し心配
受注者側はコストが分からない場面で有効ですが、その反面「コストをあまり気にしなくなる可能性がある」と思います。
競争の観点からは、全てそうなる訳ではないですが、「無駄にコストがかかってもまあ利益でるからいいか」と楽観的になってしまう可能性も発注者側は把握する必要があるのかなと思います。
「上限を設ける」などしてそれを回避するのが一般的だと思います。
どの様に価格設定するといいのか?
価格設定は様々な要素を考慮して決定するのが良いと思います。
そのためには、マーケティングミックス(4P)で定義されている、他の要素との整合性や相乗効果を考えるべきです。
下記の記事でマーケティングミックスについて詳しく解説してるのでこちらの記事をご覧ください。
マーケティングミックスとは?【経済学部の学生が解説】
まとめ
最後まで読んでくれて、ありがとうございます!
コストプラス法のメリット、デメリット、活かし方などについて記述しました。
コストプラス法(コストプラスプライシング)を機会があれば有効活用してみて下さい。
ではっ。